液体に直接サーバをドボン!その名の通りの「液冷システム」が凄い!
結構前に出て来た内容ではあるのですが、富士通が取り組んでいるおもしろそうな技術を見つけたのでご紹介したいと思います。

 

その名も「液浸冷却システム」、なんと文字通り液体に浸して冷却するシステムです。水冷みたいに水が通った管がハードウェアを取り囲む、とかでは無く、、なんと機械自体を液体にそのままドボンです。

 

いや確かにこれが出来てしまえば確かに最強の冷却方法ではありますが・・・!

 

冷却界隈のブレイクスルーと言っても過言ではないこの技術についてお話したいと思います。

機械の敵は何といっても「熱」

過酷な環境下にてPCを利用していると遭遇する熱暴走。例えば埃だらけの部屋だとか日当たり良好、熱源にさらされやすいだとか・・・。これが原因でPCが強制終了したりアプリが操作不能に陥ったり様々な問題を引き起こします。

 

排熱ファンが塞がってしまっていたりだとか、本体全体のパーツが熱を帯びてしまい排熱が追い付かなくなってしまったりだとか、外的要因で熱を帯びるだとか原因は様々です。

 

個人での利用であればちょっとこういった原因突き止めて解消して・・・といった具合に対応出来ますが、企業で使っているPC、特にサーバ等はそう悠長に構えている訳にもいきません。

 

業務用のサーバだとシステムが本番稼働中ですし、それが万が一に対処間に合わず強制終了なんてことになったら業務が止まる場合だってある訳です。その為サーバが置いてあるサーバ室やデータセンターはまず冷やすこと最優先!基本的に冷却設備完備で春夏秋冬問わずクーラーがガンガン効いています。

 

また常に空調が効いている状態なので埃などもあまり舞っておらず排熱ファンが詰まるといった事もあまり発生しません。※古いデータセンターや企業毎のサーバ室だと空調設備はまちまちなのでその限りではないです

考えはするけれどそれを実現しちゃった富士通

いっそのこと水でもぶっ掛けて冷やせれば早いのにな!とか考えちゃったりするのですが、まぁ電子機器なのでそんなことが出来る訳も無く・・・。

 

しかしそんなエンジニアの悩みの種でもある「排熱」問題を、まさかの液体に突っ込むという手法で解決に導く技術を開発してしまった企業が富士通なんです!

 

新進気鋭のITベンチャーではなく、あの大企業の富士通が、です。面白い試みやってるんですね~正直お堅い仕事しか行っていないイメージだったのでビックリしました!

「液冷」とはどういった仕組みなの?


もちろん水道水などのただの水に機械をつっこんでしまうともちろん故障してしまいます。

 

そこで登場するのが「フロリナート」と呼ばれる液体です。富士通はこの液体を利用して先のシステムを開発しています。

 

この液体が何なのかと言いますと、超簡潔に言うと絶縁体の液状化バージョンです。しかもこれ排熱効率にも優れているため尚更都合がよいという事なのです。

なんと通常の空冷サーバも液体に浸せる

そしてなんと!フロムリナートを利用すると、専用に開発した液冷システム向けの機器を購入する~とか必要なく既存の機械をそのまま液体にドボンする事が出来るんです!

 

空冷とはその名の通りエアフローを用いて空気を循環させることにより熱を逃がしてあげる技術の事ですね。PCに限らず車やバイク、航空機など幅広い分野にて主流の排熱方式です。

 

こういった空冷の機器も対応しているというのです。これには驚きですね・・・ですので既に動いているサーバなどをそのまま液冷システムにそのまま転用可能という訳です。液体自体が絶縁体としての機能を有している為、もちろんショートなどは発生しません。

 

とは言え初めて浸す際には勇気が入りそうですが笑

これからの時代に必須になるかもしれない技術

例えば、昨今はあらゆるシステムがクラウドネットワークに繋がってくる時代です。企業のIT資産や個人個人のIoT端末など、列挙すればキリがないくらいに様々な端末がインターネットを介してクラウドネットワークを利用しています。

 

そうなると、もちろんクラウドネットワークを提供する側の機能強化も必然となり、既存設備を増強していくとサーバを設置しているデータセンターの拡張、それに付随して電力利用料も日を増す毎に増加していきます。

 

そのような問題が見えている状況であれば、既存の空冷・水冷システムを見直し、液冷システムという今までの固定観念を覆した新しい取り組みが必要になるのではないでしょうか。

 

現にFacebookやGoogleなどでは導入が検討が進められているとの事です。

 

いずれは各家庭でも気軽に液冷システムを導入出来ればガジェット好きな私自身としては嬉しい限りです!

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